兵庫県丹波市立春日部小学校の3学期終業式で、児童が今年度末で定年退職する上月明生校長(60)の「卒業式」を開いた。卒業証書を贈られ、児童が色画用紙で手作りしたプレゼントを身に着けた上月校長は、学芸会の王様のような姿に。38年間の教師生活の最後を児童が楽しく、明るく祝った。
下校前の集会で「さようなら」のあいさつをする直前に、児童会の児童が「ちょっと待った」と声を上げ、上月校長を呼んだ。1年生は「かんむり」、2年生は「手紙」、3年生は「マント」、4年生は「特大メダル」、5年生は「花束、感謝状」を贈った。前日に卒業した6年生も駆け付けた。
上月校長は「マントと気付かず、大きな寄せ書きだなあと思って受け取ろうとしたら、『違う』と身に着けるよう言われ、そういうことかと理解した」と笑い、「想像を上回る以上のことをしてもらい感動した。新型コロナが続き大変な中、準備をしてくれた、児童と教職員の心遣いがうれしく、卒業生まで来てくれてびっくりした」と喜んだ。