春分を過ぎ、春の訪れを感じさせる陽気となってきた中、兵庫県丹波篠山市内ではツバメが飛び交い始めた。
暖かい東南アジアや九州地方などで越冬していたツバメたち。今はまだ軽やかに飛んでは電線などで羽を休めることを繰り返しているが、もうしばらくすると家の軒先などに巣を作り、夏にかけて子育てに励む。
戻ってきたということは、「過ごしやすい季節がやってきた」と伝えてくれているかのよう。住民の男性(70)は、「今年も帰ってきたか。『おかえり』て言わんとあかんなぁ」と目を細めていた。
同市は一昨年、市の鳥に「ツバメ」と「カワセミ」を制定。カワセミは清流のイメージから、ツバメは田植え時期に飛ぶことから「農都」にふさわしいほか、子育てのために帰ってくる姿は、同市の移住定住施策にもつながるとして選んだ。