ビールに日本酒感 「丹波酒粕ヘイジーIPA」 酒販業者が新発売

2022.03.30
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酒かすと清酒を使ったクラフトビール「HAZY IPA」を手にする井筒さん(左)と、仕込みに使ったにごり酒の瓶を手にする矢持さん=2022年3月18日午前10時23分、兵庫県丹波篠山市北で

兵庫県丹波市柏原町母坪の酒販業「ひかみや」(谷垣裕二郎代表)が26日、副原料に酒かすとにごり酒を使ったクラフトビール「丹波酒粕ヘイジーIPA」を新発売する。山名酒造のにごり酒生原酒を加え、日本酒感を感じられるビールに仕上げた。

昨年、同社の酒かすを使い、ヘイジー(濁り)ビールを仕込んだ際は、蒸して、日本酒酵母の働きを止めた酒かすを使ったが、今回はより日本酒感が感じられるようにと、生の酒かすを使用。酵母が生きたままの、無農薬山田錦のにごり原酒「錦醪」も加えた。

「日本酒の酵母がビール酵母に悪さをするんじゃないかという懸念が去年はあったが、工夫すれば、そうでもないことが分かった。これまで使ったことがない新しいビール酵母を使い、切れを増しながら、すっきりし過ぎない、こくがある味わいに仕上がった」と、醸造担当の丹波路ブルワリー テラノ・サウス(丹波篠山市北)の井筒一摩さん(36)。

日本酒酵母の作用で発酵が進み、アルコール度数は7・5%に。「鼻から抜ける際に、日本酒の甘い香りを感じる。食中に飲むのに良い」と、ひかみやの矢持光晴さん(42)は話す。

720ミリリットル入りで、税込み780円。酒税法上の分類は発泡酒。

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