早朝に兵庫県丹波篠山市内を散歩してカフェで朝食を取るイベント「篠山早朝散歩&朝カフェ」が21日、節目の100回目を迎えた。2013年7月に始まり、原則毎月第1日曜日に開催。延べ約1500人が参加した。100回目のコースは「原点回帰」で、開催当初によく回っていたという国指定史跡・篠山城跡(同市北新町)や王地山まけきらい稲荷(同市河原町)近辺を散策した。
当時、同市内に住んでいた藤井照雄さん(57)=京都府南丹市園部町天引=が始めた。当初は藤井さんがコースや店を設定していたが、現在は、その回ごとに“常連”の参加者が企画している。早朝から歩くことで地元住民でも知らない「素の景色」に出合え、貸し切りでモーニングを味わえる特別感があるという。
100回目には市内外から約20人が参加。大阪や奈良から訪れた参加者もいた。20回ほど参加しているという、丹波篠山市内在住の小島めぐみさんが企画した。
午前7時、一行は南新町駐車場を出発。篠山城跡三の丸南広場から城跡周囲を回り、篠山城跡本丸跡へ向かった。天守台から雲海に包まれた高城山(標高約460メートル)を望むと、参加者は「幻想的」と声を漏らしていた。「当時のデートスポット」と笑う参加者もいた。
その後、まけきらい稲荷を経由し、終着点の珈琲店「EQUATOR(イクウェイター)」(同市河原町)までの約3キロのコース。参加者は、ぜんざい、パフェ、サンドイッチ、コーヒーといった、この日のために用意されたモーニングメニューに舌鼓を打っていた。
藤井さんは「参加者や店の人など、いろんな人と仲良くなれて、つながりが増えるのが魅力。ここをデートの場にして仲良くなった人もいる」と笑い、「月1のルーティンみたいなもの。これからも無理せず、楽しく続けていきたい」と話していた。