電車通学も修了 駅員からの粋な計らい 利用学生に”卒業証書”

2022.03.06
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JR柏原駅の改札口に掲示している卒業証書と、手掛けた笹川さんと元田さん=兵庫県丹波市柏原町柏原で

あなたは3年間の電車通学を修了したことを証明いたします―。兵庫県丹波市のJR柏原駅の改札口に、同駅を利用して通学する高校3年生に向けた大きな卒業証書が掲げられている。同駅員の笹川太賀さん(20)と元田智規さん(23)の2人が手作りしたもので、「コロナ禍で満足のいく高校生活が送れなかったかもしれないが、そんな中でもしっかりと卒業までこぎつけた学生たちにエールを送りたかった」と話す。このほど、多くの生徒が同駅を利用している柏原高校で卒業式があり、学び舎を後にした卒業生は、通いなれた駅舎に貼られた駅員からの卒業証書に見送られ、新たな人生の第一歩を踏み出した。

紙製の紅白の花で縁取られた卒業証書は、縦約90センチ、横約120センチ。「暑い日も寒い日も福知山線をご利用いただきまして誠にありがとうございました

遠く離れてしまっても時には鉄道を利用して遊びに来てください。再び皆様にお会いできる日を心からお待ちしております

ご卒業おめでとうございます。これからの皆様のご活躍をお祈りいたします」とつづっている。

今年1月の受験シーズンには、模造紙に「がんばれ受験生!」の見出しに、必勝だるまのイラストと、「今まで積み重ねてきた努力を思う存分発揮して、合格を掴み取れますように」などのメッセージをしたためた応援ポスターを作って掲示し、受験会場に向かう受験生を励ました。

2人は、「これからは学生のみならず、駅を利用してくださる幅広い世代の皆さんの節目を応援していけたら」と話している。

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