カピバラ? いえ「ヌートリア」です 凶暴な性格の侵略的外来種

2022.05.07
地域自然

川の中を悠然と進むヌートリア=2022年5月7日午前6時1分、兵庫県丹波篠山市内で

朝焼けに輝く兵庫県丹波篠山市の篠山川で野鳥を撮影していると、何やら水面を進む黒い影。カピバラ? いや、同じ大型げっ歯類の「ヌートリア」だ。

南アメリカ原産の外来種で、頭胴長は60センチほど。水辺で暮らす。沼狸(しょうり)、海狸鼠(かいりねずみ)などとも呼ばれる。

カピバラに似た見た目とは裏腹に性格は凶暴。繁殖力も強く、農業被害や在来種の生態系への影響も深刻で、日本の侵略的外来種ワースト100にも選定されている。

巣の中に潜むヌートリア。見た目はカピバラに似ている

もともとは戦時中、毛皮採取を目的に導入されたが、戦後、毛皮の需要が激減したことに伴い、逃げたり、野外に放たれたことで野生化した。

各地で問題となっている一方、人間の都合で悪者扱いされていることも事実。何とも言えない複雑な心境になった。

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