きょうから5月。兵庫県丹波篠山市は新緑の季節を迎え、ツバメの営巣も始まった。ふと建物を見上げると、たくさんのツバメの巣。そこから顔を出したのは、ん? ツバメじゃない―。
全長24センチほどの「ムクドリ」だ。時に数万羽の群れを形成することもあり、フンや騒音被害などを起こして嫌われる一方、田畑の害虫を食べる益鳥でもある。
穴を好み、通常は木の洞などに巣を作る。民家の雨戸の戸袋や配管などを使うこともある。この場所では以前からあったツバメの巣を再利用し、体に合うように入口を壊して広げている。「居抜き物件」をリフォームしているようなものだ。
ツバメからすれば乗っ取られた形。何とか近づこうとすると、ムクドリがけたたましい鳴き声で追い払っていた。
ツバメに限らず、春はほとんどの生き物が繁殖期。「悪いやつやなぁ」と感じてしまったこのムクドリも、子孫を残すため、必死で生きている。
【丹波新聞鳥部】(※コメント欄より、弊社の活動を命名していただきました)