国史跡の八上城跡がある兵庫県丹波篠山市の高城山(459メートル)山頂西側に、戦国時代に存在していた周辺の山城跡などを紹介する案内板が設置された。毎年5月に登山イベント「高城山へ登ろう会」を企画している地元の山口喜昭さんからの要望を受け、市が設置した。
案内板(縦45センチ、横90センチ)には、西側から望む景色と同じイラスト上に、篠山城のほか、明智光秀が丹波攻めの拠点として築いた「金山城」などの山城跡を示している。周辺の小山も紹介しており、地形も分かる。波多野氏が治めていた八上城跡を巡る歴史の解説文も書かれている。設置費用は約30万円。
NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の影響もあり、登山者数は年々増えているという。山口さんは昨年11月に城東公民館で開かれた市の「ふるさと一番会議」で、単独で訪れる登山客が市内のどこに何があるかが一目で分かるようにと、山頂の案内板設置を提案していた。
山口さんは「より一層、市内の山城に関心を持ってもらえるようになったのでは。早速に取り組んでいただいてありがたい。今後の案内にも力が入る」と喜んでいる。
4日には節目の10回を迎える「高城山へ登ろう会」が開かれる。