兵庫県丹波篠山市にある国史跡・篠山城跡の南堀で子育てに励んでいるのは、野鳥の「カイツブリ」だ。
成鳥は全長26センチほど。南堀にいるのは1家族で、親と頭や首に特徴的な白黒の斑紋が入った4羽のひながいる。
親は後をついて泳ぐひなたちに、行く先々でえさを捕まえては給餌。時にはひなを”おんぶ”して移動したり、眠ったりするなど、愛情たっぷりだ。
まるで人間の親子を見ているかのよう。「みんないらっしゃい。離れたらだめよ」「待ってよ、お母さーん」「ほら、お父さんがご飯を持ってきてくれたわよ」「わーい、お父さんありがとう」「たくさん食べるんだぞ」―。そんな会話が聞こえてきそうだ。
手厚い子育ても今だけ。ひなが自分でえさを捕れるようになると、追われるように独立する。そんなことを思いながら家族を見守る。少し泣けた。
※コメント欄を通じてカイツブリの取材依頼を頂いた方に感謝します。
【丹波新聞鳥部】(※コメント欄より、弊社の活動を命名していただきました)