兵庫県立篠山東雲高校に、白く長い毛と赤い瞳が特徴のウサギ「日本アンゴラ」の双子が”転校”した。同じ兵庫県内の農業高校で、以前から縁がある県立農業高校(加古川市)から譲り受けた。動物の知識などについて学ぶ「アグリサービス類型」の生徒が飼育を担う。
トルコ原産のアンゴラウサギを、採毛を目的に国内で独自に改良した品種が日本アンゴラ。戦時中は全国で大量に飼育され、採取した毛は軍服に利用された。戦後、羊毛の輸入や化学繊維の発達などの影響で減少し「幻のウサギ」とも言われる。
転校してきた2羽は「白兎(はくと)」と「夢兎(ゆめと)」。県農業高の生徒が名付けた名前を継いだ。ともに1歳の雄で、体長40㌢ほど。
真夏を前に、1日には、同類型の3年生2人が毛刈りに挑戦した。県農業高の生徒からの注意点をもとに、はさみで3㌢程度切り、涼しげな姿になった。
毛刈りを行った生徒は「ふわふわしていてかわいい。大切に育てたい」と優しいまなざしを向けていた。