今年4月で19歳になった、兵庫県丹波市春日町の由良初美さんの愛猫「リリ」が穏やかな日々を送っている。由良さんが動物病院に聞いたところ、人なら100歳を超えるという。由良さんは「言葉は分からないけれど、気持ちは何となく分かる。少しでも元気で長生きしてほしい」と話している。
前足の縞模様が、茶色と黒色で左右違うのがチャームポイントの雌。日中は涼しい場所を見つけて寝て過ごしている。日によって食べる餌が違い、5種類ほどを用意している。夜は、由良さんが子守唄を歌うと寝るという。
2003年、小学3年生だった長女がかわいがっていた野良猫が産んだ。由良さんは「私は柴犬を飼おうと思っていたんですが」と笑う。
共に生まれた雄「チコ」と、庭木や屋根に上ったりして元気いっぱいの日々を送り、夜中に由良さんを起こしては餌をねだったという。「子どもの夜泣き以外で、夜中に起こされるとは思わなかった」と振り返る。
4年前には、チコが死んだ。リリも3年前に腎臓を患うなど体調を崩し、定期的に動物病院に通っているが、由良さんの在宅時には寄り添っているという。
長生きの秘訣は、「新鮮な餌や水はもちろんだけれど、安心できる居場所があることが一番なのかな」と言い、「リリは家族にとって癒やしの存在です」とほほ笑んでいる。