兵庫県丹波篠山市藤岡口の藤本房子さん(76)宅の庭で、約2000輪ものニチニチソウが見頃を迎えている。7年ほど前から庭先で「勝手に」(藤本さん)開花するようになったという。開花する範囲は年々広がっており、桃色のじゅうたんのような光景が広がっている。藤本さんは「生命力を感じる。見ていたら癒やされる」と顔をほころばせる。
キョウチクトウ科ニチニチソウ属の一年草。原産地はマダガスカルなどの熱帯地域で、暑さや乾燥に強い。夏場になると、ピンクや白色などの直径3㌢ほどの花を咲かせる。
藤本さんによると、縁側で育てていたニチニチソウの種が風で飛ばされ、庭に落ちたという。以来、落ちた場所から自然と花が咲くように。今年は縁側から庭、さらには玄関前まで範囲を広げている。開花後には肥料をまき、除草剤をまかないように気を付けている。
藤本さんは「来客があるたびに『きれいに植えとってや』と言われるけれど、『いや、植えてへんのや』というやり取りが定番になっている」と笑う。「暑い暑いと私らは参っとるけど、花は元気。強いなあ」と、しげしげと花を見つめていた。