立秋を過ぎたとはいえ、まだまだ残暑厳しい兵庫県丹波篠山市。田んぼには赤いトンボが飛び交っているが、いわゆる秋の「赤とんぼ」ではなく、暑い時期によく姿を見せる「ショウジョウトンボ」だ。
大きさは4、5センチほど。名前の由来は、架空の赤い怪物「猩々(しょうじょう)」を思わせることからで、雄は目も含めて赤くなる。
秋の赤とんぼは基本的にアキアカネなどアカネ属の総称で別物。夏の盛り、アキアカネは高地におり、涼しくなると平地に戻ってくるため、市内ではまだ見かけない。
水平に葉っぱに取りついたショウジョウトンボは、まるで飛行機のよう。つい「飛ばねえトンボは」と口走ってしまう。赤とんぼよりも、紅の蜻蛉(とんぼ)のほうがかっこいいかも。
【丹波新聞虫部】