文具や雑貨を扱っている兵庫県丹波市柏原町の土田商事(土田博幸社長)の店舗「新・文具館」で、筆跡診断の装置がお目見えし、話題を集めている。筆跡診断の第一人者と言われる森岡恒舟氏の知見を学習したAIが診断をするもので、土田商事の子会社、オフィスブレインが、森岡氏が会長を務める日本筆跡診断士協会やシステム開発の会社と共に開発した。
筆跡にその人の特徴が最も出るという「様」と「口」の2文字を1000人に書いてもらい、森岡氏が診断。その診断結果をAIに学習させた上で、同じ1000人の「様」と「口」の筆跡をAIが診断。森岡氏の診断と一致していない分について再びAIに学習させた。次に、新たに300人が書いた「様」と「口」をAIが診断し、森岡氏の診断と整合するよう修正を図った。2年半かけて開発。AIの診断と、森岡氏の診断が99・7%の精度で一致するまでになった。
一昨年、日本筆跡診断士協会のホームページにアップされた「簡易AI筆跡診断」に、総合筆記具メーカーのパイロットコーポレーションが着目。同社が開発したボールペンのペン先の書き味を楽しんでもらいながら、筆跡診断も楽しんでもらう企画を立てた。ボールペンで書いた「様」と「口」を筆跡診断する装置を全国の有名文具店や百貨店に整えた。
備え付けの紙に書いた「様」と「口」をスマートフォンで撮り、同社が特設したウェブサイトに送信すると、15秒ほどで性格などの診断結果がスマートフォンに表示される。申し込みは不要。