ニホンザルによる農作物被害に悩まされている兵庫県丹波篠山市畑地区のみたけの里づくり協議会が15日、サルを里に引き寄せる要因となってしまう柿を収穫するイベント「さる×はた合戦」を開いた。
秋の味覚の代表「柿」。地区内には数百本の柿の木があるものの、近年は高齢化などの影響で収穫されないことが多い。放置された柿はサルを里に引き寄せ、畑の作物への被害につながることから、「関係人口」(市外に暮らしながらもその地域が好きで、かかわりたい人)の力を借りた「合戦」を展開している。
今回で9回目の取り組みに、都市部や地元などから53人が参加。地区内に点在する柿を採っては持ち帰り、”楽しく、おいしい”獣害対策に臨んだ。
2歳の女の子と参加した女性(32)は、「柿の収穫は初めてで、楽しかった。上ばかり見ていたので首が痛いです」と言い、「自分で取った柿を食べることで食育にもつながるし、地域の獣害対策に少しでも力になれれば」と笑顔で話していた。