コスモスの種を自家採取 村おこし観光を支える仕組み 「これがないと続けられない」

2022.11.28
地域

 


むしろに広げて天日干しされる大量のコスモスの種

7ヘクタール500万本の開花が終わり、ピンクと白の華やかな色合いから茶色に景色を変えた、兵庫県丹波市氷上町清住のコスモス畑で、近所の女性たちが、来年にまく種を収穫した。種は、コスモスを栽培する清住村おこし実行委員会が買い上げる。自家採種することで、種子購入費用を抑える、同自治会で長年続く取り組み。観光による村おこしを女性たちが支えている。

花が終わったコスモス畑で種を取る女性=兵庫県丹波市氷上町清住で

種の収穫は花が散ると始まり、持ち主に農地を返すのに畑をすくまで続く。今年は20日まで続いた。首から籠を下げ、完熟した黒い種を選んで収穫する。手が空いた時間に30分、1時間と畑に入る。

むしろに広げて天日干しにした上で選別する女性は、「市販の種を買うより安いので、実行委員会も助かるし、お小遣いがもらえる楽しみがある」と言い、「大勢の観光客が来られていたので、花がなくなると寂しい」と話していた。

足立学実行委員長は、「例年は種量の半分近くをお世話になっている。これがないと続けられない」と、先人が考えた持続の仕組みに感謝していた。

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