兵庫県丹波篠山市立多紀小学校3年生19人が、同校で、地域で厄介者扱いされる竹を使い、骨組みが星の形に見える「スタードーム」を製作した。児童たちは裁断ややすりがけ、穴開けなどの作業を体験。半日がかりで美しいアーチ状のスタードームを完成させた。
環境体験学習の一環。各地で放置竹林が増加し、景観や生物多様性などの側面から厄介者という印象が強い竹を創作活動に使うことで、自然環境を考え、活用方法を学ぶ機会にするのが狙い。
イベントで製作を指導したこともある川西直樹さん(42)=神戸市=が作り方を説明。兵庫県丹波市春日町鹿場の「丹波竹細工同好会」で作品制作に励む清水麻美さん(39)=丹波篠山市今田町=がサポートした。
前日に地域住民が用意した長さ約5メートルの竹材を4・6メートルの長さに切り、それを竹割り器で4等分に。ドライバーで、1・5メートルごとに穴を開けたものを10本、0・9メートルごとに開けたものを5本用意した。
計15本の竹材を、穴同士が重なるように星形に組み合わせて、ひもで固定。アーチ状にして立てた後、足の部分もひもで固定した。完成すると、「できたー」と拍手が起こっていた。
児童の一人は「竹を割って、やすりで磨くのが楽しかった。星の形になっていてきれい。たくさんある竹を利用できるのが素敵」と話していた。