「今日は若いもんばっかり」 DJ世界王者ら出演 地域おこし協力隊員がイベント

2022.12.30
地域

 

DJの世界王者、HI―Cさんのステージで、ナイトクラブに様替わりした多目的ホール=兵庫県丹波篠山市細工所で

DJの世界王者らがステージを披露する「村雲ナイトコンサートファイナル SASAYAMA DISCO」が15日、兵庫県丹波篠山市細工所のハートピアセンターで開かれた。多目的ホールが、ナイトクラブに様変わり。歌謡曲の弾き語りや、フードやドリンクの出店もあった。丹波篠山市内外から約150人が来場し、世代に応じた楽しみ方で、盛り上がりを見せた。

音楽と地域資源を組み合わせたイベントで地域活性化を目指す村雲地区担当の地域おこし協力隊員、岡島誠二さん(45)が主催。大阪や京都など、市外からも約50人が足を運んだ。

20カ国35都市を渡り歩いたTAMTAMさんと、DJの世界大会「DMC World DJChampionships」のグループ部門に日本代表として出場し、5連覇を果たしたHI―Cさんが出演。それぞれ、DJ機器を操作し、約2時間ずつ楽曲を流し続け、持ち前のテクニックを披露した。

上部にはミラーボールを設置し、レーザーライトも照射するなど、本格的な空間を演出した。

若者や小さな子どもたちは前方に陣取り、肩を揺らしたり、座ったまま、踊るように回ったりして、全身で音楽を満喫。お年寄りたちは最後方で、若者特有の世界に目を丸くするという、異様な空間が広がった。

野外では、アーティスト・有山正貴さん(27)=東大阪市=が飛び入りで、ギターで歌謡曲の弾き語りを披露した。「だいじょうぶ屋」(丹波篠山市)を営む岩下八司さんや、ギタリストの高橋建一郎さん(同)とも共演。「大空と大地の中で」「岬めぐり」「真赤な太陽」などを演奏した。お年寄り世代を中心に耳を傾け、手拍子をしながら、なじみのあるフレーズを合唱していた。

来場した75歳の女性は「年代的にギターが良かった。向こうは向こうで、こっちはこっちで楽しんでいて、良かったのでは」と話し、「これだけの人を集められるのはすごい」と繰り返していた。

同協議会の新才博章会長(70)は「普段は年金手帳をぶら下げてるもんばっかりなのに、今日は若いもんばっかり。『ちるみゅー』かと思うぐらい、子どもも多い。気持ちええ」と豪快に笑っていた。

岡島さんは「思ったよりも多く来てもらえた。地域の人の協力がなければ、ここまでできなかった」と感謝していた。

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