若松生産・販売「グリーべ」代表 浅田真紀子さん(丹波市)

2022.12.18
たんばのひと

浅田真紀子さん

丹波若松を次世代まで

お正月飾りとして用いられる若松の日本3大産地の一つ、丹波市山南町坂尻地区で、花きを中心に農業をしている。2年前から「Greebe .(グリーべ)」の屋号で丹波若松のインターネット販売を始めた。「グリーべ」は、「グリーン」と「ベース」からひらめいた造語。「生まれた時から松の畑、山の緑に囲まれて育ってきた。おまけに中学校のジャージの色も緑。緑は縁の深い、好きな色」とほほ笑む。

祖父の代から地域挙げて栽培に取り組んできたが、自身が本腰を入れるようになったのは5年ほど前から。いろいろな仕事を経験し、「農業は自由が利くところが魅力」と感じている。

大阪の花き市場への出荷がメインだが、「お客さんの反応を直接知りたい」と、ネット販売にチャレンジ。竹筒などとセットにし、「若松キット」にして売り出したところ、関東からの購入もあり、「自分の手で全国に届けられるのが面白い」。

丹波市に松の産地があることを知らない人も多いと聞き、「まずは地元の人や親子に、松をもっと身近に感じてもらいたい」と、昨年から若松を使った正月飾りのアレンジメント講座も開いている。昨年は自身が講師を務め、好評だった。今年は「松の魅力をより知ってもらえる内容に」と、プロの華道家に講師を依頼している。「縁起物の若松を飾り、清々しい気持ちで新年を迎えてもらえたら」

丹波若松の生産農家は現在25軒ほど。高齢になっても頑張っている農家が多く、「まだ活気のある今のうちに発展させておきたい。自分の子どもに限らず、次の世代につなげられるように頑張りたい」。産地の継承に使命感を持っている。48歳。

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