兵庫県立柏原高校(丹波市)、氷上西(同)、篠山鳳鳴(丹波篠山市)の3高校の生徒が、「たんばっ子!学びフェスタ」の実行委員会が同県丹波地域の小学2―6年生を対象に11日まで募っていた国語や算数を中心とする問題「チャレンジQ」の答案を添削する役目を務めている。集まった295人の答案用紙を手分けし、○×のほか、模範解答を記すなどして赤ペンを振るっている。添削は今月下旬まで続き、答案は2月上旬に参加者のもとに返却する。同県立氷上(丹波市)、篠山産業(丹波篠山市)、篠山東雲(同)の3高校は、抽選で30人の参加児童に贈られる参加賞のクッキーやマドレーヌ、柿ジャムを学校の実習でこしらえ提供する。
チャレンジQは、国語と算数を中心に、一般常識や他教科も絡め、知識だけでなく、思考力も問うた問題を学年ごとに11―13問出題。問題は、同委員会事務局の丹波教育事務所の指導主事らが作った。高校生による添削は3年目の取り組み。
柏原高ではインターアクト部の1、2年生8人と有志の2年生1人の計9人が添削に励んでいる。赤ペンを手に、答案用紙に丁寧に○×を付けたり、一人ひとりに「これからも勉強を頑張ってね」といった内容のメッセージを手書きで添えたりしていた。
同部の足立悠月部長は、「小学生らしいほほ笑ましい解答や想像もつかない珍解答もあったりして面白い。私たちの取り組みが、子どもたちの学びを広げることにつながっていけばうれしい」と話していた。
同フェスタは、丹波地域の学力向上を狙い、子どもたちが学ぶ楽しさを体験するとともに、高校生との触れ合いや地域の魅力を知ることで、ふるさとへの愛着や誇りを持てる人材を育成しようと、2011年度から、四季の森生涯学習センター(丹波篠山市網掛)で開催してきた。メインイベントのチャレンジQのほかに、同地域の高校やさまざまな団体がワークショップや飲食ブースを開き、来場者を楽しませてきた。
20年度からは、新型コロナウイルス感染症の影響でイベント自体は中止しているが、チャレンジQのみ、毎年、問題を作成してホームページ上で公開。参加者を募ってきた。
また、今年度は新たに、小学生と高校生が少しでもリアルタイムで交流できる機会を設けようと、「丹波地区縦断オンラインチャレンジQ」を昨秋、リモートで開催した。
同センターに丹波地域6高校の生徒が集まり、各校の特色ある取り組みに関する三択問題をカメラの向こう