早春を告げるセツブンソウの花が、青垣いきものふれあいの里(兵庫県丹波市青垣町山垣)で見頃を迎えている。春先に花が咲き、夏まで葉を付けると、その後は地下で休眠する「スプリングエフェメラル(春の妖精)」と呼ばれる植物の一種で、白色の可憐な花が来園者を楽しませている。
25日に観察会が開かれ、約15人が参加。講師の梅垣守明さん(69)から「白い花びらに見えるのは実はガク。中の黄色いものが花弁、紫色のものが雄しべ」と教わり、参加者らはうつむき加減に咲いている小さなセツブンソウを興味深そうに見つめていた。
「白いのが花びらだと思っていたので、びっくりしました」と70歳代女性。また梅垣さんは「今は二十四節気で『雨水』にあたり、雪から雨になる季節。春がすぐそこに来ています」と話した。
敷地内にある池のほとりでは、ザゼンソウが開花。僧が岩穴で座禅を組んでいるような形から名前が付いた。暗紫褐色の頭巾のように見える部分は仏炎包(ぶつえんほう)といい、中の丸いこん棒のようなものは花の集まり。
ともに3月中旬ごろまで見られそうだという。月曜定休。