兵庫県丹波篠山市社会福祉協議会が、同市内で「はじめての片付け講座」を開いた。自然派ハウスクリーニング「HAPPY LIFE」(大阪府箕面市)の山崎由香さんが「片付けからはじめるあったかい生前整理」と題して講演。「片付けは“カモ”退治が大切」と強調し、「必要かも」「いつか使うかも」などと、「かも」が付くと感じた物をまず処分する対象にすることを勧めた。
山崎さんは「本人が亡くなってからの遺産整理よりも、持ち主が元気なうちに選別できる生前整理をぜひやって。整理することで安全で健康に過ごすこともできる」と呼び掛けた。
片付けるタイミングは「(予備校講師の)林修さんが言う『今でしょ』」と強調。「体力や判断力はいつ衰えるか分からない。片付けようと思ったときは身内に宣言し、自分の物しか選別しないこと。子どもなどの他の物は期限を伝えて、持って帰ってもらって」と話した。
また、片付ける方法として、「元の位置に戻せるものは必要な物で、戻せない物は『いらない』と『いるかも』に選別。『いるかも』は、箱や袋を用意して、『かもボックス』と『思い出ボックス』にさらに選別し、かもボックスにはいつ、何を入れたかを記入し、半年後に再度、判断する。思い出ボックスは大切な『宝箱』で、家族に大切な物が入っていることに気付いてもらえる」と話した。
定員20人を超える約40人の参加があり、残された「宝箱」の処分方法や、処分すべき物とリサイクルに出せる物との境目など、積極的に質問が出され、関心の高さがうかがえた。