紫色で長い花穂の「九尺フジ」の名所として知られる白毫寺(兵庫県丹波市市島町)で、フジのライトアップが始まった。1メートルほどの花房が無数に垂れ、「紫色のシャワー」と称される光景を演出している。大人気アニメ「鬼滅の刃」で登場する藤の花に似ているともいわれ、キャラクターのコスプレをした来場者の姿も見られた。
境内の広場に長さ約120メートル、幅約8メートルのL字型と、長さ約70メートル、幅約2メートルの2つの棚が設置されている。ライトアップされると、暗闇の中で紫色の花が幻想的に浮かび上がる。新型コロナウイルスの影響で4年ぶりの公開となり、多くのカメラマンや観光客でにぎわっている。
同県姫路市から家族と友人で足を運んだ中学1年生と小学5年生の兄弟は、作中でそれぞれ「好きなキャラクター」という我妻善逸と冨岡義勇に扮し、記念撮影。「実際のキャラになれた気分」と声をそろえた。
2人の父親(38)は「圧巻。長く垂れ下がっているフジは『九尺』と呼ぶにふさわしい」と満足げだった。