芸能の神へヒット祈願 俳優の荒木宏文さん 21日公開「ヒットマン・ロイヤー」主演

2023.04.15
地域

芸能の神に参拝するため、佐地神社を訪れた荒木宏文さん=2023年4月4日午後3時55分、兵庫県丹波市青垣町森で

舞台や映画で活躍する兵庫県丹波市出身の俳優、荒木宏文さん(39)=ワタナベエンターテインメント=が、芸能の神をまつる同市青垣町の佐地神社を訪れ、21日公開の主演映画「ヒットマン・ロイヤー」のヒットを祈願した。表の顔は無敗の弁護士、裏の顔は伝説の殺し屋の血を引く「人斬り」。2つの顔を持つ男が裁きを下すアクション・エンターテインメント。荒木さんは、主人公、神道楷役。「戦隊ヒーローが悪をさばく、の大人版のような物語。構えることなく、娯楽としてエンタメ作品を楽しんでもらえれば」と話している。

ほかの出演は、舞台「東京リベンジャーズ2―血のハロウィン編―」などの陳内将、映画「ベイビーわるきゅーれ」などの秋谷百音ら。

荒木さんは「丹波市にまさか芸事の神様がおられると思わなかった。初めて来られた。灯台下暗し」と神妙に語り、武山正詞宮司(60)は、「さすが芸能人。男前やなあ」と気さくに話しかけ、和やかに参拝を終えた。

荒木さんの初主演映画は、「アシンメトリー」(2008年)。昨年初夏公開の映画「漆黒天 終の語り」でも主演を務めるなど、多くの映画に出演、主演している。

同神社は、アメノウズメノミコトをまつる全国の本社。アメノウズメは、天岩戸の前で踊り、興味をひかれた天照大神が戸を開くきっかけとな
ったことで、芸能の神とされる。

8月には主演キャストで舞台も

神事に臨む荒木宏文さん

荒木さんは、「2・5次元」と呼ばれる、漫画やアニメ、ゲームを原作にした舞台やミュージカルの人気俳優。

5月には横浜などで、舞台「『ヒプノシスマイク―Division Rap Battle―』Rule the Stage〈Rep LIVE side M〉」が控えている。21、22年はミュージカル「『刀剣乱舞』にっかり青江単騎出陣」で一人芝居で47都道府県を巡業。

映画や朗読劇への出演など活動の場は多岐にわたる。8月19日は兵庫県立芸術文化センター(西宮市)で、傑作ギリシャ悲劇「オイディプス王」の舞台に主要キャストで出演する。

荒木さんは「30歳を超えた頃から、ステップアップというより、自分がどうあるべきか、次の世代に何を残せるのかを考えるようになった。広げていくよりも、今日まで応援していただいた恩を返す、ここまでこれた感謝を伝えていくことが大事だと思っている」と言い、「新しい作品に出れば出るほど、新しい出会いがあり、出会えたこと、興味を持ってくれたことに感謝を伝える。これまでつながった人とのつながりを大切に、これからどう過ごすかに重きを置いている」と語った。

折りに触れ帰郷している。「『帰って来たんか』と、気さくに声をかけられる。みんなに育てられたような感じが今でもあり、丹波市が好き。相手のことを優先し、もてなす市民性の良い部分を感じる」と新緑に目をやりながら、穏やかな口調で話した。

関連記事