ピリリとした鮮烈な味わいの佃煮などが人気の実山椒の収穫が、兵庫県丹波市内でピークを迎えている。120本植わっている奥丹波芦田農園(同市青垣町西芦田、芦田美智則代表)では連日、20人近くのアルバイトが枝をしならせ、たわわに実った緑色の実の収穫に精を出している。
園の3分の1ほどは、樹高1・7メートルほどの超低樹高栽培。収穫適期が10日ほどしかなく、摘み手の確保の難しさが実山椒栽培の最大の課題。台や脚立に乗って作業してもらうのは危ないと、株全体に手が届くよう大規模剪定し、収量が落ちても作業効率のアップと大粒化で、減量分をカバーしようと研究している。
芦田代表は、「かんきつ系なので、なる年とならない年が交互に来る。今年は実の付きが良く、大粒」と、良好な成育を喜んでいる。
収益性が高く、栽培の手間が少ないため、近年、新規作付けする人が少しずつ増えている。