瀬戸、常滑、信楽などと共に日本六古窯の一つに数えられる「丹波焼」の産地、兵庫県丹波篠山市今田町で、地元の幼稚園・小学校の園児・児童(計130人)を対象に、延べ9日間の日程で陶芸体験が行われている。840年以上の歴史ある地場産業に親しんでもらおうと、窯元や陶芸指導員が講師となって、地元の子どもたちに丹波焼の魅力を伝えている。
11日には、今田小4年生(22人)が、県立兵庫陶芸美術館で手回しろくろを使った手びねりで花瓶作りに挑戦した。日ごろはにぎやかな児童たちも作陶を始めると、真剣な表情で土と向き合い、個性あふれる作品をひねり出していた。
児童たちは、粘土をひも状に伸ばして積み上げ、花瓶を形づくった。積み上げていくほどに外に広がって、茶碗のような形になってしまう児童もおり、そのたびに指導員がアドバイスを送ったり、手を加えたりして修正していた。
星形の花瓶を作った児童の大西遼和(はると)さんは、「かっこ良くできた。星は黄色に輝くので、焼き上がったら、色が同じのひまわりを飾ってみようかな」と楽しそうだった。
6月中旬には、同小学校の登り窯「あけぼの窯」で、園児・児童が作陶した作品を焼き上げる計画。