兵庫県丹波市青垣町佐治の青垣小学校近くに、カフェが新規オープンした。祖母が亡くなった後、半空き家になっていた長屋門がある邸宅を、スターバックスコーヒージャパン社員だった孫娘が、交流の場にしようと改装した。自家焙煎のコーヒー豆を使った飲み物類と、おやつを提供している。
「ajun coffee&yums」。門野亜純さん(40)が経営している。門野さんの父で、同市佐治出身の森田恭介さんが社長を務める日匠設計が、丹波事務所を置いている場所。門野さんはスターバックス社員として神戸市内の店舗などでバリスタ、マネージャーを務め、帰郷後は福知山の店でアルバイト。スタバ勤務歴20年のベテラン。独立したい思いがあり、祖母が亡くなり無人になった思い出深い建物を、人が集まる場にしたいと開業した。
社内資格を取る中で焙煎に興味が湧き、コーヒー豆を自家焙煎。コロンビアやブラジル産などのストレートコーヒーを「本日のコーヒー」(400円)として提供しているほか、自家焙煎豆を使ったエスプレッソと牛乳で作るラテ4種は、420―440円。カフェモカ、ホワイトモカ(各450円)、コーヒー以外の飲み物も400円が中心。300ミリリットルのたっぷりサイズ。クロックムッシュ、フルーツサンドが飲み物付きで1000円、マフィンのおやつセットに飲み物付きで700円。「特別なときに使うのでなく、日常的に使ってほしい」と、価格を抑えた。
3人の子育て中で、子連れで使ってもらおうと、いす席のほか、畳の間がある。開放的なデッキ席、広い庭の一角には芝生広場もあり、愛犬連れでも利用できる。
「お客様とお話をするのが好き。居心地の良い空間にし、新しく出会う人と仲良くなれたらいいな。音楽イベントや、みそ造りなどおばあちゃんから知恵を教わる講座なども開いていけたら」と、夢を描いている。
営業は、月、火、金曜は午前10時半―午後4時。土曜は午後3時。