兵庫県丹波篠山市の四方由子さん(85)宅でクリンソウが開花。新緑まぶしい里山の麓で、赤紫色やピンク、白などの愛らしい花が咲き誇る。
20年ほど前に知人からもらった3株からスタートし、手塩にかけて栽培。種を採集しては発芽させたことで数百株にまで増え、一時は幅約20メートル、奥行き約2メートルに渡る見事な“お花畑”を作り上げた。
ご近所さんなど、さまざまな人が訪れる〝隠れた名所〟になったが、夫の介護が忙しくなり、世話ができなくなると、2、3株にまで減ってしまったという。
それでも、「もう一度、あの光景を見たい」と種の採集を始め、4、5年かけて沢沿いや鉢植えなどで株を増やした。咲き誇るクリンソウにはチョウやハチたちがやって来て、せっせと蜜を集めて回っている。
「昔ほどではないけれど、やっとここまでになりました」と目を細める四方さんは、「頑張って、またクリンソウでいっぱいにしたいですね」と意気込んでいる。