昭和16年(1941)に兵庫県丹波篠山市の古市小学校を卒業した、いずれも94歳の4人がこのほど、同市内で13年ぶりに同級会を開いた。幹事の上田和夫さんは、「この年齢になってまで、みんなで寄り合える同級会は他にはないのでは。最後の同級会かもしれないが、久しぶりに会えてよかった」と話していた。
同級生は約100人いた。20代の頃から同級会を開き、50歳の頃からは1、2年ごとに開催するほど仲が良かった。2010年、70歳の頃に開いた同級会には17人が参加。しかし、徐々に参加人数が減り、世話役を務める人もいなくなったことから、この年以降は開かれなかった。
今回は、同級会の記録ファイルを引き継いでいた上田さんが呼びかけた。ファイルには、27歳の時の案内はがきや出席名簿、開催会場の資料などが収められていた。上田さんは「長らく開いていないので、ファイルを処分しようにも一人の判断では申し訳ない。みんなに相談しよう」と、同級会開催を提案した。以前はよく会っていたが、車の免許返納後は、ほとんど会うこともなくなっていたという。
同級会には、上田さんのほか、中本光男さん、前川悦穂さん、赤井澄さんが集まった。同級生や知人の生存確認や、過去の同級会の思い出話、近況などを話しながら会食した。
中本さんと赤井さんはグラウンド・ゴルフが趣味で、「人と会って話すのが楽しみ」と笑い、前川さんは2019年、「浄土俳壇」に投句した100句をまとめた句集を完成させた後は「気が抜けて句を作っていない」と言い、現在は「さまざまな俳句集を読むことが趣味」と話す。
また、上田さんは昨年10月、古市小学校の創立150周年記念で「古市小学校150年の歩み」を著すなど、パソコンを駆使して文章を書くのが日課。傾聴ボランティアなど4団体に所属し、「人と話すことが楽しい」と話していた。