兵庫県丹波市春日町柚津地区の「ひまわり柚遊農園」のヒマワリの開花が遅れている。地区内計約8ヘクタールの田んぼにおよそ40万本が咲き誇るはずが、23日の開園を前に、咲いていたのは数えられるほどだった。30日に4年ぶりの開催を予定していた「ひまわり祭り」(同祭り実行委員会主催)は中止となった。実行委員長の村上康充さん(74)は「20年やってきているが、ここまでの不作はなかった」と嘆く。開園期間は8月6日まで。
今年の近畿地方は、昨年より16日、平年より8日、梅雨入りが早かった。ヒマワリは元々気温が高く、乾燥した土地で育つ。雨が多く、発芽と生育が遅れたとみられる。代わりに、雑草が例年より多く繁茂し、悩みの種となっている。
地区内の有志約10人で栽培。5月下旬に種をまいた。その後すぐに梅雨に入り、発芽が思わしくなく、6月中旬に種をまき直したが、また雨にたたられた。
生育の遅れを考慮し、実行委員会で祭りの中止を決めた。開園期間中に行われる、巨大なヒマワリ迷路は、例年の畑から、花がまだ比較的咲いている畑に会場を変更する。花が少ないことから、切り花はやめてもらう。スイートコーンやかき氷の販売は行う。
村上さんは「期待して来られるお客さんに心苦しい。けれど、自然相手なのでどうしようもない」と漏らす。「冬から畑の排水機能を整える工事を行う。来年こそ、何とかしたい」と話す。