兵庫県丹波篠山市藤岡口の藤本房子さん(77)宅の庭で、毎年「勝手に」開花しているという約2000輪の「ニチニチソウ」が見頃を迎えた。炎天下で、ピンクのじゅうたんを敷いたかのような光景を演出している。
キョウチクトウ科ニチニチソウ属の一年草。熱帯地域が原産地のため、暑さに強い。初夏から晩秋まで次々に花が咲くことから「日々草(ニチニチソウ)」と名付けられたという。
8年ほど前、縁側で育てていたニチニチソウの種が風で飛ばされ、庭に落ちた。以来、落ちた場所から自然に花が咲くようになったという。房子さんと孫の紗也禾さん(高3)が水やりなどの世話に励む。
開花範囲は毎年異なり、今年は縁側が少なくなった代わりに、玄関・リビング前が広がった。
藤本さんは「人間は『暑い、暑い』と言うとるけれど、花は黙ってきれいな花を咲かせていて、えらい」と笑った。