かつて地域住民がブルーベリーを育てて出荷していた兵庫県丹波市山南町谷川の農園を借り受けた丹波市民3人が、「ムーンファーム丹波」の屋号で新たに開園した。近くの首切地蔵尊にある地蔵茶屋で販売しているほか、摘み取り体験を受け入れ、インターネット販売にも力を入れる。8月末までの予定。
兼業農家の廣瀬富美男さんと、会社員の榮達也さん、妻で自営業の麻衣子さん。約6アールに4品種40本ほどが植わっており、6月から3人で周囲を囲うネットを張り替えたり、草を刈ったりして汗を流した。
甘みが強い品種で、麻衣子さんは「スムージーにして味わうのがお勧め。もちろん、生で食べるのもおいしい」と話す。
地域の遊休農地を引き受け、多品種の作物を栽培している廣瀬さんに、農園の所有者から管理の依頼があった。廣瀬さんは地蔵茶屋の常連で、ここで知り合った榮夫妻と“とんとん拍子”で共同管理することにした。
榮夫妻は2年前、神戸市からIターン。作物栽培に関心が高く、無農薬で除草剤を使わないブルーベリーの栽培に乗り出すことにした。
ここ数年は管理の手が行き届いていなかったことから、「丹波ブルーベリー研究会」に木や粒の状態、味などを確認してもらい、“お墨付き”をもらった。
廣瀬さんと麻衣子さんは「自然の味を楽しんでもらえたら。地元の人はもちろん、都市部の人にも来てほしい」と話している。
谷川十区公民館の近く。摘み取り体験は水、土、日曜の午前9時―午後4時。大人1200円、小中学生500円。1組30分。100グラムのサービスをする。量り売りでも販売する。