粒の大きさとまろやかな甘さに定評がある特産品・丹波栗の品評会が、兵庫県丹波篠山市で開かれ、最高の県知事賞に同県丹波市の蘆田昭治さん(74)の「筑波」が輝いた。2017年度に始まった、兵庫県と京都府の丹波地域(6市1町)の「丹波くり(丹波栗)広域品評会」は昨年度で終わり、丹波市、丹波篠山市の生産者団体などによる品評会に戻った。両市の生産者51人が6品種88点(丹波市49点、丹波篠山市39点)を出品。大きさ、色つや、粒ぞろいなどが審査された。
知事賞の「筑波」は1粒平均51・3グラムの大粒ぞろい。栗栽培を始めて約20年。今年は厳しい暑さが続いた。「特に変わったことはしておらず、同じことを繰り返してきただけ。むしろ天気の恵みがあったのかな」と話す。「収量は1割ほど少ないが、粒は大きい」と言う。
品評会で上位入賞の常連。「品質、収量ともに安定してきたのかな。知事賞でより自信を深めた」と胸を張った。
審査した県立農林水産技術総合センターの木谷徹専門技術員は、「災害級の暑さで高温、乾燥が厳しい中、生産者は大変な苦労があっただろう。それでもブランドにふさわしい、素晴らしい栗が出品されたのは、愛情のこもった管理のたまもの」と講評した。