ティラノサウルスの着ぐるみをまとって競走するユニークなイベント「ティラノサウルスレースin丹波竜の里」(同実行委員会主催)が15日、兵庫県丹波市の丹波年輪の里で初めて開催された。県内外から約150人が出場。国内最大級の草食恐竜「丹波竜」の化石が発掘された地で、恐竜になりきり、激走を見せた。
丹波竜の里をアピールし、地域を活気づけようと、丹波青年会議所や丹波県民局などで実行委員会をつくり、企画した。
レースは芝生広場で行われ、中学生以上の「成獣」の男女は70メートル、小学生以下の「幼獣」は50メートルで競った。上半身をのけ反らせ、短い足を忙しなく動かしながら、ゴールを目指した。コミカルな動きに、観客たちは思わず笑顔に。玉入れやダンスなどでも盛り上がった。
はるばる東京から出場した華原依馨さん(25)は「ティラノサウルスになりきることで『ばか』になって全力ではっちゃけられる。非日常感を味わえる」と笑顔。「里皮フ科クリニック」(丹波市)院長の里博文さん(57)は「普段は仕事柄はじけるのが難しいが、一枚着ぐるみがあるだけで別人になれて、自分の殻を破れそうな気がする」と語った。
アメリカ発祥といわれるレース。日本では昨年4月に鳥取県大山町で初開催されてから人気に火が付き、以来、各地で行われている。