観光客数が過去最多 10月の1カ月に72万人 昨年より3万人増加

2023.11.30
地域注目観光

歩行者天国になった城下町を観光する人たち=兵庫県丹波篠山市二階町で(2023年10月15日撮影)

兵庫県丹波篠山市は、今年10月の1カ月間に城下町地区を訪れた観光客数が、過去最多だった昨年同月より約3万人多い72万6150人だったとする推計値を発表した。同じ調査で昨年同月は69万5750人で、最多を更新した。

調査は2020年から同様の手法で、市から依頼を受けた同市観光協会が実施。毎週土、日曜と、火曜または水曜日の午前9時―午後4時までの間、同市北新町の同協会前で1分間に視界に何人入ったかをカウントし、60倍して1時間当たりの人数とした。調査していない曜日は平日の人数を当てはめて観光客数を算出した。

最も人出があったのは、15日で6万2960人。8日も6万人を超え、7、22日は5万人を超えた。週末に加え、今年の傾向として平日の人出も多く、10―27日までは1万3620―1万6900人だった。

市商工観光課は、最多を更新し続けている理由について、「黒枝豆をはじめとする秋の味覚が新聞やテレビに取り上げられるなどメディアへの露出が継続しており、おいしいものがたくさんあり、景色も良くて都市部に近いことが浸透してきている」と推測。「コロナ禍前と比べて観光客の雰囲気が違い、平日にこんなに多いことはなかった」と驚く。

観光客増を受け、市は今年も舞鶴若狭道丹南篠山口インターからの渋滞を回避するためにう回路を示した案内看板を設置し、城下町地区内に延べ228人の警備員を配置。また、初めて期間限定で城下町の二階町通りを歩行者天国にした。

同課は、「渋滞は起きたが『昨年ほどではない』という声もあり、普段と比べて国道372号を走る車が多いと感じた。毎年来られている人がインターの渋滞を回避されたのかも」と言い、「歩行者天国は、『車と人が混在して危なかったので、やって良かった』という声も頂いた。来年も実施できれば」とした。

一方、駐車場不足や、昼食を食べる店が混雑している状況は変わっていない。「店の数やマンパワーなど、今の状況で受け入れられる客数は限界かもしれない。せっかく来ていただいたのにマイナスのイメージを持たれてはいけないので、市内各地への分散や、年間を通じて来ていただくなど、来年に向けて商工会や観光協会と連携して検討したい」とした。

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