黒枝豆でペペロンチーノ風 ケンミンの「ビーフン」 2000食限定で販売

2023.11.19
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新商品「黒枝豆のビーフン ペペロンチーノ風」を手にする高村社長(右)と小田垣社長=兵庫県丹波篠山市泉で

兵庫県丹波篠山市泉に工場を持ち、焼きビーフンでおなじみの「ケンミン食品」(本社・神戸市)が、丹波篠山市の黒大豆卸問屋「小田垣商店」が取り扱う丹波篠山産黒枝豆の加工工程で発生した規格外品を使って「黒枝豆のビーフン ペペロンチーノ風」を開発した。ニンニクの深い風味と唐辛子のピリッとした辛みが楽しめるビーフンに、甘味などの味の濃さともちもち食感が売りの黒枝豆をごろごろとトッピングした逸品。ケンミン食品篠山工場の自動販売機(2食入り・500円)と同社通販(同600円)で、約2000食限定で発売する。

両社はタッグを組み、旬の味をいつでもどこでも味わってもらおうと、冷凍の丹波黒枝豆を同社篠山工場で2018年から製造、販売している。製造工程では、形状不良や、ボイルの際にさやから飛び出てしまうなど、商品化できない豆が10%ほど出るという。

ケンミン食品の高村祐輝社長は、「見た目や味は何も変わらないのに商品化できないのはもったいない。フードロスを減らしたいと考えた」と、規格外品をむき豆で使用する新商品の開発経緯を説明。「黒枝豆のほくほくとした栗のような甘味と食感を届けたい。自信を持って提供できる」と話す。

小田垣商店の小田垣昇社長は、今年6月中旬の種まき時期に連日雨にたたられたことや、7月中旬から猛暑と干ばつに見舞われ、非常に過酷な環境下で栽培してきた農家の苦労を思い、「加工過程で仕方なくはじいていた豆を商品に生かし、SDGs(持続可能な開発目標)にのっとった新商品を開発していただいた。多くの人に召し上がっていただき、農家の思いと共に味わってほしい」と願っていた。

今年の黒枝豆は、高温少雨の影響で収量は低下したが、ケンミン食品は小田垣商店から過去最大となる2・2トンを調達。冷凍の丹波黒枝豆を、小田垣商店販売用に1・2トン、ケンミン食品販売用に1トン生産した。

冷凍の丹波黒枝豆は、ケンミン食品は12月から数量限定販売する(200グラム入りで、通販1100円、自販機1000円)。小田垣商店は、「冷凍丹波黒豆のえだまめ」の商品名で販売する(150グラム入り5袋セット通販で4100円)。

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