兵庫県丹波市市島町上垣自治会久良部巷地地区の地域活性化グループ「でこぼこ会」(井上泰幸会長、14人)が、くらべふれあいセンターで、毎年恒例のイルミネーションを設置している。テーマを持たせるのがうりで、今年は内側から鮮やかな光を眺められる「回廊」をイメージ。およそ20年前の当初からデザインを手がける同会元会長、余田敏さん(68)の〝引退作〟という。点灯は1月8日まで、午後5―9時。
青や黄、ピンク、緑、赤、白など、色とりどりのLEDライトを装飾している。枠組みには、近くの川沿いで切り出した竹を使用。最も高い7㍍ほどの位置に五角形の星を取り付けている。
余田さんは「中に入り、星を見て願い事をしてもらえれば。高齢化率は50%を超えているが、村の外の人たちに『久良部は頑張っているぞ』と伝えたい」とほほ笑む。
始めた頃は、高さ約10メートルのツリーが定番だったが、「毎年違った方が楽しい」とデザインを考案するようになった。東日本大震災が起こった2011年には「ガンバロウ日本」というメッセージを点灯。大阪・関西万博開催が決まった18年には太陽の塔をイメージするなど、時世を反映した秀逸なイルミネーションを施してきた。
設計図や必要な道具をまとめ、会員たちと共有。40―70歳代の会員が1日がかりで作業し、終われば飲み会をするのが楽しみになっているという。
余田さんは70歳に差しかかり、「口だけになってしまわないように」と、今年度末で退会することを決意。後任は「誰かがやるやろ」と、仲間を信頼している。