33回で歴史に幕へ 初心者にも人気「三ツ塚マラソン」 拠点の体育施設閉館で

2023.12.12
地域注目

2019年に行われた前回大会の様子=兵庫県丹波市市島町上田で

兵庫県丹波市市島地域で開かれる「丹波市三ツ塚マラソン大会」(同実行委員会、同市主催)が、来年5月12日の第33回大会をもって幕を閉じる。大会拠点の体育施設、三ツ塚ふれあいセンター愛育館(同市市島町上田)の閉館が理由。同実行委員会の大下亨会長(68)=同町=は「地元の方たちの協力のおかげで運営してこられた」と感謝し、「最後に思い出をつくってもらえれば」と出場を呼びかける。15日から申し込みを募る。

年齢・性別ごとに分かれる「10キロ」、「5キロ」、「3キロ」と、年齢・性別を問わない「ジョギング」(2キロ)の4部門がある。距離の短さから家族連れなど初心者にも人気。三ツ塚史跡公園(同町上田)を発着点に、竹田川に沿って田園風景を楽しみながら、走りやすいなだらかなコースを走る。

例年、2500人ほどが出場。市島地域の住民約500人が、受け付けや給水、記録証発行などのボランティアスタッフとして協力している。

愛育館は老朽化により閉館し、解体されることが決まっている。愛育館はランナーの受け付けや休憩、雨天時の開閉会式などで利用しており、テントのみでの継続開催は困難と判断。新型コロナウイルスの影響で5年ぶりに開く次回大会を最後にすることを決めた。

第1回大会は1988年、愛育館の完成と、市島町体育協会の発足30周年を記念して開かれた。大下会長によると、当初は1回限りの開催と想定していたが、参加したランナーから「続けてほしい」という声が殺到し、継続を決めたという。

最後となる丹波三ツ塚マラソン大会への出場を呼びかける大下会長と市職員=兵庫県丹波市春日町黒井で

大下会長は「諸先輩方が続け、定着しつつあった大会が、施設を理由に終わるのは断腸の思い」と胸中を明かす。最後の大会に向け、「われわれスタッフも『ありがとう』の気持ちで運営する。ランナーの皆さんも『ありがとう』の気持ちで走ってもらえれば、これに勝るものはない」と話す。

受け付けは午前7時半―9時。開会式後、9時半から部門ごとに順次、スタートする。参加賞としてコース図をあしらったタオルを配布する。著名なゲストランナーも招く予定。雨天決行。

出場費は一般3200円、中学生以下1100円、ジョギング600円。申し込みは所定の用紙か、ランテス、JTBスポーツステーション、スポーツエントリーなどのサイトから。3月4日に申し込みを締め切る。

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