成果上げた県のクマ対策 研究者が最新知見紹介 2月にシンポジウム

2024.01.16
地域注目

シンポジウムのチラシ

全国各地でツキノワグマ、ヒグマの出没や人身被害が多発し、大きな社会問題になったことを背景に、兵庫県森林動物研究センター(所長=梶光一・東京農工大名誉教授、丹波市青垣町沢野)は、2月17日午後1時からオンラインシンポジウム「野生動物の保全と管理の最前線―兵庫県におけるツキノワグマの保護管理の成果と広域管理―」を開く。事前申し込みで参加無料。広く聴講を募っている。

同センターは設立当初から、ツキノワグマの個体群の保全と被害防止の両立を目指し、個体数の推定のほか、行動特性や植生の解明、対策の効果的検証を行ってきた。2010年に1600件を超える大量出没を経験したのを機に、抜本的に対策を見直し、今年度は全国で出没が大きく増える中、兵庫県は516件(4―12月)と、前年度(509件、4―12月)並の成果が現れている。

研究者がそれぞれの専門性から最新の知見を紹介し、科学的根拠に基づいた保護管理の在り方、今後の課題を提示する。林良博・同センター名誉所長・国立科学博物館顧問がコメント、講評する。

「ZOOM」によるオンライン開催。2月15日までにQRコードから申し込む。

発表は次の通り。▽市街地に迫るツキノワグマたち=横山真弓県森林動物研究センター研究部長▽バイオロギング・カメラが捉えたクマの行動=森光由樹同センター主任研究員▽餌資源からツキノワグマの出没を紐解く―構図・機序・課題=藤木大介同センター主任研究員▽ツキノワグマの分布拡大と府県連携の取り組み=高木俊同センター主任研究員▽県のツキノワグマにおける行政施策と順応的管理=廣瀬泰徳同センター業務部副部長▽科学的根拠にもとづくクマ類の管理=梶光一同センター所長

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