兵庫県丹波篠山市乾新町の盆栽愛好家・小山辰彦さん(69)が丹精している盆栽の寒桜が満開を迎えた。市内のソメイヨシノの開花はまだ先だが、一足早く咲いた小さな桜が春爛漫の景色をつくりだしている。
長年、盆栽に取り組んでいる小山さん。寒桜のほかにも山桜や小彼岸桜、近畿豆桜、紅乙女東彼岸桜など、さまざまな「盆桜」も手掛ける。桜の盆栽は枯れやすく、育てることが難しいが、小山さんが会長を務める「丹波篠山盆栽会」では、仲間と共に試行錯誤を繰り返し、良質の盆桜を育てている。
同会では、今月30日から4月5日まで、同市北新町にある国史跡・篠山城大書院で「盆桜展」を開く。「全国で唯一、桜だけの盆栽展」と言う小山さんは、「桜は日本文化の象徴であり、丹波篠山の市木でもある。盆桜を作ることで、まちの文化度を高めていきたいし、さらに発展させたい」とにっこり。「ちょうど期間中に他の桜も満開になるはず。ぜひ多くの人に見に来てほしい」と呼びかけている。