石川県能登半島地震の被災地に思いを寄せ、被災者を支援しようと、兵庫県丹波地域のヨガ講師5人が22日、民泊施設「yogaのおうちLOKATE」(丹波市青垣町山垣)でチャリティーヨガイベントを開く。受講料全額を被災地に寄付する。インド、ネパール、オーストラリアと、ヨガを学んだ国やアプローチ方法は異なる。流儀は違えど、自分と向き合い心に平穏をもたらそうとする点は共通。ヨガを通して生まれた優しさを能登に向けてもらうとともに、自分に合うヨガを探す機会にしてもらう。
東日本大震災の津波で岩手県田野畑村の実家が流される、いたたまれない経験をした「LOKATE」の紀智子さん(46)が、ヨガ講師仲間に自分たちにできる支援をと呼びかけた。かねて、丹波地域にはさまざまなヨガ講師がおり、多様なヨガに触れてもらいたい思いもあった。
1レッスン1000円、3レッスン2000円のチケットを販売。興味のある講座を最大3つ受講できる。各講座90分のリレー式。
LOKATE(午前9時―)、「ゲストハウス環」(丹波篠山市今田町本荘、荒木あすみさん、同11時―)、「ヨガと整体タットワ」(丹波市氷上町香良、見田開さん、午後2時―)、「笑いヨガ丹波」(同町成松、梅谷浩子さん、同4時―)、「トモ・ヨーガ」(同市春日町棚原、渡辺顕さん、同6時半―)の順。各講座定員9人程度(先着順)。
紀さんは、「ヨガは自分と他者を分けない。他者の喜び、苦しみは自分の喜び、苦しみ。ヨガで調和の取れた気持ちが育まれる。自分に優しい気持ちが生まれれば他者にも優しくできる。優しい気持ちをぜひ被災地に」と呼びかける。
見田さん(49)は「自分は体が柔らかくないし、ポーズも下手。それでも気持ち良い、を目指している」、梅谷さん(56)は「笑っている時は無の状態。ヨガの呼吸法を交え一緒に笑いましょう」、荒木さんは「ポーズの完成度より、自分がどう感じるか、心地良さに気を向けている。リフレッシュしましょう」と呼びかける。
渡辺さん(56)は「習い事によくあるグレード(段や級)が、ヨガにはない。あっさりした人生を歩めるようになる」と、自身のヨガを語る。