兵庫県丹波市立春日中学校3年生(90人)が、同校で避難所運営ゲーム(HUG)を体験した。4、5人のグループごとに、老人や外国人、病人といった避難者の情報が書かれたカードを配布。体育館の実際の見取り図が描かれた模造紙に、それぞれの事情を考慮して配置し、運営方法を考えた。
同校は、災害発生時には地域の避難所となる。石川県能登半島地震も起きる中、生徒が災害を身近に感じ、避難所で適切な対応ができるようになればと企画した。市の防災士も来校し、アドバイスを送った。
通路の動線を考えた上で、足を悪くしているお年寄りや重病患者は出入り口付近に配置。遠方からバスで旅行に来ていた団体や、ペットを連れている人たちは別室にまとめた。幼い子どもが遊べる部屋を用意するグループもあった。
支援物資が届いたり、メディアの取材が入ったりといった「イベント」のカードが出る時もあり、対応を考えた。
生徒の一人は「避難所ではみんなのことを考えないといけない。誰を優先するかが難しかった。防災に対する意識が高まった」と話していた。