楽器を牌に持ち替えて 音楽グループが「健康麻雀」 高齢女性楽しむ

2024.04.13
地域注目

牌を表向きに倒して手の内を見せつつ、健康マージャンを楽しむメンバーたち=兵庫県丹波市柏原町柏原で

兵庫県丹波市の音楽グループ「たんばオカリナクラブ」(依田教子代表)に、新たに「健康マージャン同好会」が発足した。楽器を牌に持ち替え、初めて牌を手にする高齢女性が、半世紀のキャリアを有する男性メンバーに教わりながら、脳を使ってゲームを楽しんでいる。一見、オカリナと何の関係もないようだが、「どちらも、人が集まるコミュニケーションの道具。頭も使う」と依田代表(75)。「一緒に楽しみましょう」と、広く参加を募っている。

日本健康麻将協会(東京都千代田区)が提唱する、「賭けない、飲まない、吸わない」頭脳スポーツとしてのマージャンを楽しむ。メディアで「脳トレ効果がある」と知った依田さんがやりたくなり、友人を誘って立ち上げた。

現在、メンバーは13人。父親らが卓を囲むのを見ていた人もあるが、同好会が発足した昨年11月に初めて牌を握った人がほとんど。34種類、136枚ある牌を覚え、「ポン」「チー」などのルールや、3枚の牌を一つの塊とし、塊を4つ作るなど、一から覚えた。

5カ月がたち、全員が手の内を見せた状態でゲームを進め、「リーチ」をして上がれるようになった。同じ牌を2つずつ7組集める「七対子」といった簡単な「役」は覚えた。上がっても上がれなくても、おしゃべりが止まらない。

足立たえ子さん(70)は、「最初に牌を17枚ずつ2段に並べる、ということが分かりかけたところ。覚えることが多くて」と苦笑い。菊澤なち子さん(91)は、「脳に良さそう。面白いね」と、ゲーム性の高さを認める。

オカリナ講師でもある三崎嘉之さん(82)は、「近所の仲間が亡くなって、長いことしていなかった。詳しくは分からないけれど、基本的なことは教えられる」と言い、健康マージャンの指導員講座を受講中のオカリナクラブ会員、足立源司さん(76)は「形になってきた。上達には、場数を踏むことですね」と笑っていた。

母体のオカリナクラブ(月2回活動)に、「グラウンドゴルフ」(毎週金曜)、「トランプ・ゲーム」(第1、3月曜)、「はがき絵・けしごむはんこ」(第4火曜)がぶら下がっている。

オカリナクラブに入らず、同好会活動のみに参加する人も多い。依田さんは「集まって楽しめばいいの」と、屈託がない。

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