ジュエリーとカフェ 古民家改修し技能士が開店 オリジナルデザインやリメイクも

2024.05.24
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大きな窓からは「集落丸山」の古民家群が見える広々としたカフェとジュエリー作家の石井さん=兵庫県丹波篠山市知足で

2013年に大阪府豊中市から兵庫県丹波篠山市に移住し、活動しているジュエリー作家の石井雄次さん(53)がこのほど、同市知足の古民家を改修したジュエリー&カフェ「noof(ヌーフ)」をオープンした。「ずっと古民家カフェをしたかった」という石井さん。工房を同市河原町から同市熊谷へ移し、さらに知足に移転。念願のカフェを併設した。「自分の作品をゆっくり見ていただける場所としてだけでなく、音楽会や貸しギャラリーで地域の交流の場になれば」と話している。

カフェ店内のガラスケースに並ぶ石井さんの作品

高台から古民家群が美しい「集落丸山」を望め、里山の風景を残しながらも城下町から近いこの物件を即決した。築130年以上の古民家を改修。天井のかやぶきや梁、すす竹をそのまま見せ、大きな窓のある開放的な空間が広がっている。内壁を塗装したり、柱の塗装は古民家の雰囲気に合わせた「古色塗り」を施したりと、自ら手を加えた。

ガラスケースには、石井さんがデザインした指輪やペンダント、得意とする動植物などを模した「シルバージュエリー」、仕掛けで動く「ギミックジュエリー」など百数十点が展示されている。

築130年以上のかやぶき民家を改修してオープンしたジュエリー&カフェ「noof」

カフェは現在、ドリンクのみで、「マグナムコーヒー」(同市福住)から豆を仕入れ、抽出方法を学んだ「カフェアメリカーノ」と「カフェラテ」(いずれもホット・アイス共600円)を提供している。営業は土、日曜と祝日の午前11時―午後6時。

石井さんは大学卒業後、ジュエリーメーカーに入社。2009年、国家1級貴金属装身具製作技能士を取得した。13年、河原町で工房兼ショップ「應需細工所」を開店。15年、技能グランプリで日本3位に。18年に熊谷に移転し、昨夏までアトリエで作家活動に専念した。18年には、ドイツ「ハル・フランク美術館」に出展した。

應需細工所で人気だった、立て爪の婚約指輪を普段使いのデザインやペンダントにリメイクする注文を再開している。

場所は知足531番地。篠山鳳鳴高校西側の県道丸山南新町線を約4キロ進んだ「集落丸山」手前左側。インスタグラム(@metal.art.yujiishii)で情報発信している。

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