「匠の技」触れる ものづくりマイスター来校 石砕きモザイク画

2024.06.07
ニュース丹波篠山市地域地域

勝岡さんに手伝ってもらいながら板石の石片を使ったモザイク画を仕上げる児童=兵庫県丹波篠山市日置で

丹波篠山市立城東小学校の5、6年生(計32人)がこのほど、同校で、高度な技能を持った「ものづくりマイスター」から指導を受けながら、貴金属装身具、石材施工、建築大工、和裁の4職種を体験した。児童たちは熟練した匠の技を目の当たりにし、目を輝かせていた。

神戸貴金属工芸組合、県石工技能士会、県建築大工技能士会、県和裁技能士会からマイスター計12人が来校した。

石材施工では、森田茂樹さん(丹波市山南町)、勝岡隆さん(同市柏原町)、岩田明さん(神戸市)の3人が、8人の児童に板石の乱貼りの技法を応用した、磨いた板石のモザイク画製作を指導した。

20×18センチの木の板にイヌやネコなどのかわいらしい動物のイラストをカーボン紙で転写。その下絵に沿って、柄や色が違う大理石や御影石など6種類の板石(厚み3―5ミリ)の石片を必要な大きさにペンチで砕きながらボンドで貼り付けた。

児童はマイスターから「大理石は軟らかいから加工がしやすい」「大小の差をつけて貼った方が仕上がりは面白い」などと教わりながら、個性あふれるモザイク画を完成させていた。

熱心に取り組んでいた6年生の児童は、「石を使って絵を描くなんて初めての体験。硬い石を思い通りに割るのが難しかったけれど、想像以上にきれいに仕上がりうれしい」と笑顔だった。

この他、貴金属装身具ではオリジナルペンダントを、建築大工ではフラワー台を、和裁ではミニきんちゃく袋をそれぞれ製作した。

子どもたちにものづくりの魅力を発信していこうと、2013年、厚生労働省が「若年技能者人材育成支援等事業」を創設。県職業能力開発協会県技能振興コーナーが同事業を受託し、県内の学校で毎年、体験教室を実施している。今年度は県内14小学校で実施しており、丹波地域は城東小のみ。

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