外国人の活躍環境を 雇用の苦労も共有 企業担当者が対策学ぶ

2024.06.29
地域

外国人が働きやすい環境づくりのために工夫している点を紹介する岡田次長=兵庫県丹波市春日町黒井で

外国人労働者を採用する際に求められる制度や働き方の実例などを、兵庫県丹波市内の企業の担当者が学ぶ「外国人材雇用セミナー」が、同市内であった。同市の主催。近年増加している外国人が地域の一員として活躍するために必要な対策について28人が学んだ。

公益財団法人・国際人材協力機構(JITCO)の尾﨑哲一さんは、在留資格に応じて定められている活動内容や日本語能力水準のほか、技能実習に代わる外国人材受け入れの新制度「育成就労」制度を盛り込み、改正された出入国管理法などを説明した。

36人の外国人を雇用しているアルミニウム加工業、日本電気化学工業所兵庫工場(同市山南町きらら通)の岡田大介次長は、▽動画で仕事の手順を教育▽通訳を雇用▽帰省に関わる項目など外国人限定の社内規定を作成―など、外国人が働きやすくなるための工夫を紹介。一方、旧正月に休暇を求められることや、ごみ出しルールの理解が難しいことなど、雇用する上での苦労も明かした。

同市春日町に工場を構え、ウォーターサーバーを製造している「コスモライフ」の藤本展州人事課長(47)は「(外国人労働者は)爽やかな人が多く、工場に活気を与えてくれている」と言い、「生活スタイルや価値観の違いは受け止めていくしかない。そこから会社として新しい試みにつながる」と話した。

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