石川県七尾市の妙圀寺(鈴木和憲住職)に2日、神戸市のNPO法人「北神戸田園ボランティアネット」(佐藤由美子代表)のメンバーらが訪れ、地域の子どもたちと一緒にいちご大福づくりなどを楽しんだ。
能登半島地震の被災地支援活動の一環。同寺も被災しながら、地域の人々のよりどころとして開放しており、この日は子どもたちや保護者、地域住民など約60人が訪れた。
鈴木住職の妻、淳子さん(41)が兵庫県丹波市出身だったことが同法人との縁になった。
子どもたちは熱々の餅を使った大福やきなこ餅づくりに挑戦。「あっつい!」「いいにおい」などと本堂に元気な歓声を響かせながら、いちごや粒あんを入れて餅の形を整えた。
大きな大福を口いっぱいに頬張った後は、同法人副理事長でシンガーソングライターの石田裕之さん(神戸市)がミニコンサートを開催。事前にリクエストを出していたこともあり、お気に入りの曲を一緒に口ずさんだり、踊
ったりする子どももいるなど、大いに盛り上がった。
会場には終始笑顔が広がり、鈴木住職は、「みんな心の傷は残っているけれど、皆さんに癒やしていただき、心も体も満たされました」と感謝。お好み焼きづくりに続いて2回目の訪問となった佐藤代表は、「(阪神淡路大震災で被災した)神戸から能登にできること、そして、震災を忘れないために活動している。今後も何かさせていただきたい」と話していた。
3日朝の地震で寺に新たな被害はなかった。