西日本の「かーちゃん」集まる 活動団体が「サミット」 「女性が元気な地域は輝く」

2024.06.09
地域注目

「かーちゃんサミットin丹波」への来場を呼びかける「ぽんぽ好」のメンバーと前田さん(右端)=兵庫県丹波市市島町上鴨阪で

九州で始まった、女性を中心とする活動団体の交流会「かーちゃんサミット」(同実行委員会主催)が14―16日、兵庫県丹波市市島地域で行われる。同市豪雨災害から10年の節目。各地で食品加工などを通した地域づくり、地域活性化に取り組む女性団体が、同災害をきっかけに生まれ、現在も市島地域で配食活動を展開する女性グループ「ぽんぽ好」ら仲間に会いに来る。活動事例の発表、交流会などを予定。男女を問わず、広く参加を呼びかけている。

「ぽんぽ好」(今井頼子代表、5人)は、2014年8月の豪雨災害で大きな被害が出た市島町前山地区の尾端自治会のご近所さんグループ。今井代表が経営する「ひなたぼっこカフェ」(同町上鴨阪)に隣接の建物を拠点に週1回、弁当(500円)を作り、必要とする人に届けている。

災害発生後、炊き出しボランティアをした人らを中心に結成。中山間地域の女性団体をつなぐ「サミット」主催者と知り合い、丹波から九州へ出向き、友だちの輪を広げてきた。

活動の悩み相談や問題解決につながる縁をつなぐ「サミット」は14年に熊本市で始まり、年1回開催。同グループは17年の熊本県山都町から参加。パワフルな仲間から大いに刺激を受け、元気をもらい、活動を続けるモチベーションにしている。コロナ禍の22年に丹波市を会場に、身内だけでこぢんまりと「サミット」を開催。「丹波に行きたい」との仲間の声を受け、改めて全国から広く受け入れることにした。

14日が前夜祭(前山コミセン、午後5―8時)、15日がサミット、16日が市島や周辺地域を楽しむ観光ツアー。熊本、鹿児島、福岡、広島、大阪、滋賀など西日本を中心に70人以上が来丹する。

大会テーマは「かーちゃん×次世代かーちゃん」。同グループの今井代表、西村恭子さん、荻野美千代さん、荻野典子さん、余田すず代さんは同世代。平均年齢は68・5歳。「次世代かーちゃん」として、2年前に家族5人で前山地区にIターンした前田さなみさん(39)が参加。同グループは豪雨災害を踏まえ、畑から、「食」で地域を元気にする取り組みを発表する。前田さんも海外生活を経て、農的生活に移った自身の体験を語る。

同グループのメンバーは「女性が元気な地域は輝いている。加工グループそれぞれが素敵な活動をされている。私たちが大切にしたいと思っていることを皆さん、実践されている。ぜひ丹波の皆さんに、各地の素晴らしい取り組みを知ってもらえたら」と話している。

15日は、少女野球チーム「丹波ベリーエース」とかーちゃんサミット代表チームによる野球の親善試合(つかさグループいちじま球場、午前10時―午後1時)、サミット(午後1時半―4時半、ライフピアいちじま)、交流会(同5時半―8時、前山コミセン)と盛りだくさんの内容。催しにより有料(1000―5000円)。

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