兵庫県丹波市春日町でスイートコーンの収穫が始まった。気温が上がると糖度が下がるため、生産者は日の出前の薄暗い夜明け前から収穫を始め、もぎたて、ジューシーな甘いコーンを消費者に届ける。
梅雨の雨の切れ間の3日、春日スイートコーン生産組合(34人)の会員の伊藤節雄さん(75)は、妻の幸子さん(72)らと午前4時30分過ぎにほ場へ。同組合のコーンは、摘果し、株1本につき1果しかならなさない「1果採り」。実入り具合を手で確かめては、「ボキッ」と音を立て濃い緑色の葉をしたコーンを手際良くもぎ取った。
日の出の午前4時45分をまたぎ、午前5時15分ごろまで軽トラの荷台一杯分を収穫。すぐに自宅に戻り、ヘタの切り落としなどの調整、計量をし、Mから4Lのサイズごとに箱詰めし、JAに出荷、一部を直売する。
約20㌃のほ場で収穫期は7月1日ー10日ごろまでと、短期間。収穫期が梅雨と重なる。適期を逃さないため雨の日も収穫する。
伊藤さんは、「今年は生育が順調。見た目もきれい」と喜び、「早朝の作業は、朝早く目が覚める年寄り向きでいい」と言い、幸子さんは「コーンの出荷期間中は、朝ごはんを食べる時間もなく、(午前11時の)出荷締め切りに追われています」と笑っていた。
生産組合員だけで約200㌃を栽培。京阪神方面を中心に出荷される。