白衣着て 子どもたちが「薬局体験」 調合や分包にチャレンジ

2024.08.22
地域

自分たちが調合したり、分包したりして作った薬の袋を患者役の保護者に手渡す子どもたち=兵庫県丹波篠山市住吉台で

兵庫県丹波篠山市住吉台にある「住吉台どんぐり薬局」が、「子ども薬局体験会」を開いた。白衣を着た子どもたちが薬を調合し、出来上がった薬袋を服薬指導しながら、患者役の保護者に手渡した。

篠山鳳鳴高、京都薬科大学卒で、さつき薬局(同市東吹)に長年務めた田中佳祐さん(同市味間南)が7月に開業した。

子どもたちは、田中さんの指導で簡易な処方箋に沿って実際の皮膚用軟膏を調合したり、スポーツドリンクの粉末を機械で分包したりする体験をしたほか、棚から必要な薬を集める「ピッキング」なども体験した。

2種類の軟膏を混ぜる調合体験では、それぞれをヘラで取り分け、電子天秤で必要な量を測り、自動練り機に投入した。出来上がりに子どもたちは「むっちゃきれいに混ざっている」と驚いていた。

また、1日1グラムの粉薬を3回処方する想定で分包も体験。スポーツドリンクの粉末を電子天秤で3グラム測り、自動分包機に投入すると、1グラムずつ入った3包が連なって機械から排出され、子どもたちは「おー」と声を上げて自動で分包される様に興味を示し、機械の中を覗き込んでいた。

薬が出来上がると、それぞれの薬袋をビニール袋にまとめて入れ、患者役の保護者に薬の飲み方を説明。「お大事に」と言って手渡した。付き添った保護者も軟膏の自動練り機や自動分包機の性能に興味深く見入っていた。

田中さんは「体験者から1人でも医師や薬剤師を目指してくれる子どもがいてくれたら」と期待していた。

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